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【決定版】ランディングページ改善(LPO)のやり方と有効な打ち手20選をご紹介!

第一部 はじめに

WEBマーケティングを実施する上で欠かせないランディングページ(以下「LP」)。多くの企業が顧客獲得のためにLPを制作しており、WEB上では熾烈な競争が繰り広げられています。Internet Live Stats(リンク)によると、世界のWEBサイトの数は
1991年:1
2000年:17,087,182
2010年:206,956,723
2015年:863,105,652
2018年:1,630,322,579
2022年(執筆時点):1,924,265,780
と推移しており、デジタル化が進む近年において爆発的に伸びていることが分かります。

それだけ多くの個人・企業がWEB上になんらかのサイトを展開している状況を踏まえると、今後もWEB上での競争は激化する一方であることは想像に難くないでしょう。

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実際に私達のクライアント様でも、
・昔はWEBで集客出来ていたが今は難しくなってきている。
・過去獲得が出来ていたサイトを使っているが、徐々に獲得が難しくなっている。
といった悩みを聞く機会が増えています。

過去において高いパフォーマンスを発揮していたサイトであっても、新規の競合が増え続ける現在においては、ランディングページの改善(以下LPO)を加えていかなければすぐに陳腐化し、成果の出ないサイトになってしまいます。

今回はLPに特化して、
・LPの課題や改善策が分からず悩んでいる
・LPの改善の具体的な打ち手を知りたい
こうした悩みを抱えている、広告代理店やWEB担当者の方向けに「LPの課題を見つけ方・LPOの方法」を紹介させていただきたく記事を執筆しました。

第二部 LPの課題の見つけ方と導入するべきツール

現在のLPから成果の出るLPに生まれ変わらせるためには、
①現状の課題を把握する
②改善策(打ち手)を検討する
③打ち手をLPに実装・反映する
④効果検証を繰り返す
といった4つのステップを高速で回していく必要があります。今回のこのブログ記事では「①現状の課題を把握する」と「②改善策(打ち手)を検討する」の2つについて解説をしていきます。

まず、第一ステップとして「課題を把握する」というところから始めるわけですが、以下の2つの観点で分析を行う必要があります。

それは、
・自社サイトのパフォーマンスはどうか?
・他社サイトとの比較においてどうか?
という2つの観点です。

自社のサイトの問題点を見つけるだけでなく、競合他社と比較も欠かせません。どちらか一方に偏ることなく、この両軸で分析を進めることが肝心です。

・自社サイトのパフォーマンスを分析する方法・導入するべきツール

LP分析のためのツールは数多くのツールが出回っていますが、「ヒートマップツール」「Google Analytics(GA)」の2つは導入するべきツールになります。

・ヒートマップツールとは?

ヒートマップツールとは、ユーザー行動が直観的に理解できるようにするユーザー解析ツールです。具体的には、ページを訪れたユーザーの行動データを赤、黄色、緑、青などの色で分類することで、ページ内のどこでクリックした頻度が多いのか、どこまでスクロールしたのかなど視覚的に見分けることができ、ユーザー行動を分析することができます。

また、この後紹介するGoogle Analyticsとは異なり、色で視覚的に結果を把握することができるので初心者にも使用しやすいところがポイントです。

・ヒートマップツールの活用方法

ヒートマップツールは数多くの会社がリリースしていますが、どの企業のツールも基本的な機能は変わりません。(弊社ではMierucaというツールを導入しています。)

①熟読エリアを可視化する「アテンションヒートマップ」

→サイト上のどのコンテンツが良く読まれているのか、もしくは読まれていないのかをチェックすることができます。

②離脱エリアを可視化する「スクロールヒートマップ」

→サイト上のどのコンテンツでユーザーが離脱したかをチェックすることができます。

③アクションエリアを可視化する「クリックヒートマップ」

→サイト上のどのコンテンツでユーザーが画面をタップやクリックといったアクションを実行したかをチェックすることができます。

主な機能は以上の3種類になります。LP制作サイドの意図するところと、ユーザーの反応がびっくりするくらい違っていることも珍しくなく、ヒートマップを見ることで多くの気付きを得ることができます。

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各社月額1万円程度から利用できるツールとなっているため、比較的導入のハードルは高くないと感じます。ユーザーがサイト上のどの部分を読んでいて、どの部分で離脱をしていて、どの部分でアクションをしているか、といったことが直感的に理解できるため、このツールなしにはサイトの改善改良を行うことはできないでしょう。

・Google Analytics(GA)とは?

Google Analyticsとは、Googleが提供する無料のアクセス解析ツールです。アクセス解析とは、Webサイトへのアクセス状況をさまざまな視点から分析することです。

Googleアナリティクスは、登録したWebサイトのユーザー行動について、ユーザーの属性や訪問したページ、成果の達成率、広告効果や反響調査などを分析することが可能です。多くの企業が導入していますが、正式なマニュアルがなく、担当者が情報を収集して学ぶ必要があります。

・Google Analyticsの活用方法

Google Analyticsは様々なデータを閲覧することが可能となっているため、どのデータに着目すればよいのか迷われると思いますが、LPの課題を見つける上で以下のポイントを抑えると効果的です。

①コンバージョン率の推移を時系列で把握する
LPの公開から一定期間経過すると「コンバージョンが取れにくくなった」と感じることがあるかもしれません。そんなときには時系列でコンバージョン率を確認することで感覚に頼ることなく「いつのタイミングからコンバージョン率取れにくくなったか」を把握することができます。

やり方は「行動→サイトコンテンツ→ランディングページ」に移動⇒該当のサイトのURLをクリック⇒計測期間をLPのリリース時から直近までの設定、という手順で確認することができます。

②「性別」や「年齢」を軸にして分析する
訪問しているユーザーの傾向を掴みたいときには、年齢別や性別の傾向を分析します。商品やサービスでも全年齢を対象としたものもあれば、特定の性別・年代に特化したもの、法人に特化したものなど様々です。総合的なデータだけでは、コンバージョンに結びつきやすいユーザー像はなかなか見えてきません

また、当初意図していたターゲット・ペルソナと合致したユーザーが流入しているか、コンバージョンに結び付けられているか、といった点を確認する意味でも性別や年齢別に分析を行うことには大きな意義があります。

やり方は「行動→サイトコンテンツ→ランディングページ」に移動⇒セカンダリディメンションを選択⇒ユーザーの項目から「年齢」or「性別」を選択、という手順で確認することができます。

③「エリア」を軸にして分析する
商品やサービスには、全国すべてのユーザーが対象になるものもあれば、地域限定のものも存在します。

地域ごとの流入数やコンバージョン率、セッション滞在時間などの傾向を調べることで、配信エリアの拡張や絞り込みの判断に活用できたり、地域に合わせた成果向上のアイデアが得られる可能性があります

やり方は、「行動→サイトコンテンツ→ランディングページ」に移動⇒セカンダリディメンションを選択⇒ユーザーの項目から「地域(都道府県)」or「市区町村」を選択、という手順で確認することができます。

④「時間帯別」「曜日別」を軸にして分析する
時間帯や曜日から傾向を分析することで、ユーザーがランディングページを見ている状況や環境を想定することができます。

例えば、平日の午前8時~9時におけるスマホユーザーのアクセス数が他の時間よりも多い場合は「通勤の合間にページを見ているかもしれない」というユーザーの行動パターンを想定することができます。したがって、こうしたデータを踏まえてコンテンツやデザインの改善に繋げていくことがポイントになります。

やり方は、「行動→サイトコンテンツ→ランディングページ」に移動⇒セカンダリディメンションを選択⇒時刻の項目から「時間帯」or「曜日」を選択、という手順で確認することができます。

⑤「デバイス別」を軸にして分析する
一般的には、BtoC向けの商品やサービスの場合は、モバイルユーザーの流入が多く、BtoB向けの商品やサービスの場合は、PCユーザーの流入が多いと考えられます。

しかし、商品によってはその動向も異なることがあるため、必ずデバイス別の流入データには気を配る必要があります。デバイススカテゴリ別に傾向を掴むことで、どちらのデバイスを意識してLPを改善すればよいかの判断をすることができ、効率的なLPOを実行できます。

やり方は、「行動→サイトコンテンツ→ランディングページ」に移動⇒セカンダリディメンションを選択⇒ユーザーの項目から「デバイスカテゴリ」を選択、という手順で確認することができます。

⑥「流入経路別」を軸にして分析する
LPに対して複数の広告媒体からユーザーを流入させていたり、オーガニック検索や参照サイト、ソーシャルメディアも含めた集客を行っている場合は、流入経路ごとにコンバージョン率を分析することができます。

この時、各媒体の入稿時のURLにパラメーターを付与する必要がありますので、忘れずに設定しなければなりません。パターメーターはGoogle URL Builder(URL)というサイトを活用すれば簡単に作成することができます。

やり方は、「行動→サイトコンテンツ→ランディングページ」に移動⇒セカンダリディメンションを選択⇒集客の項目から「参照元/メディア」を選択、という手順で確認することができます。

以上6つのポイントを抑えて分析を行うことで、LPに流入するユーザーの傾向を掴むことができます。

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例えば、流入するユーザーのうち若い女性の占める割合が大きいことが分かれば「LPのデザインを男性的な現在のものから女性的なものに変えよう」というヒントが得られるかもしれません。またデバイス別のデータを元にして「スマホユーザー向けのデザインに力を入れよう」という戦略を立てることに役立てるかもしれません。

このようにGoogle Analyticsのデータを参考にLPOのヒントを集めていくことが大切になります。

・他社サイトとの比較で分析する方法

多くのユーザーは自社サイトだけでなく、必ずと言って良いほど競合他社との比較検討を経た上で、コンバージョンに至っています。したがって、競合他社がどのようなサイトを展開しているか、いわゆる競合分析を実施することがLPOには欠かせません

競合分析の手順ですが、
①検索エンジンで検索してどのような競合がいるのかを把握する
②競合をグルーピングして「真の競合」を見つける
③「真の競合」となるサイトを深堀りして分析する
といった大きく分けて3つの手順で実施します。
(競合分析のやり方の詳細な方法については別途記事を作成する予定です。)

①検索エンジンで検索してどのような競合がいるのかを把握する
GoogleやYahooといった検索エンジンで実際に検索を行い、検索結果に表示されているサイトを上から順番にチェックしてリストアップしていきます。ユーザーのなかには検索結果を上から順番にチェックしているケースも多く、ユーザーの立場に立って競合サイトを眺めることが大切です。ここでポイントとなるのが、「自社と同じようなユーザーをターゲットとした競合」をリストアップする、ということです。

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例えば自社がBtoC向けのサービスを展開しているにも関わらず、BtoB向けのサービスの競合サイトを調べたとしても、得られる情報は少ないでしょう。商品・サービスの性質や目的に応じて臨機応変にリストアップするようにしてください。

②競合をグルーピングして「真の競合」を見つける
競合サイトをリストアップしたら、「自社と近い訴求をしている競合=真の競合」を見つけていきます。真の競合というベンチマークを見つける上で有効なのが「マトリックスにして可視化する」という方法です。例えば、以下のように縦軸が料金、横軸が品質とスピード、といったように特徴をマトリックスにすることで、自社と近い訴求をしている競合他社を見つけることができます。

③「真の競合」となるサイトを深堀りして分析する
「真の競合」となるサイトを見つけることができたらそのサイトを深堀りしていきます。EXCELやスプレッドシートといった表計算のソフトなどを使って自社サイトと他社サイトの以下の項目を書き出していきます。

「会社名」「サイトURL」「サービス名」「広告文やタイトルなど検索結果に表示されているテキスト」「ファーストビューのキャッチコピー」「サービスの種類」「料金・価格帯」「強み」「LPの構成・コンテンツ」「LPのコンテンツ数」「キャンペーン」「問い合わせ方法」など…

商品やサービスに応じて必要な項目があれば臨機応変に追加するようにしてください。以下の画像は競合調査のイメージになります。

また、サイトのスクリーンショットを並べることで気付きを得ることが出来る場合も少なくありません。ファーストビューの画面のスクリーンショットや、LP全体のスクリーンショットを並べてどのような違いがあるかを見比べます。*LP全体のスクリーンショットを取る場合は、例えばFireShotのようなサービスを利用すると便利です。

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これらのシートが出来上がったら、比較検討をしていきます。「ファーストビューのデザインはどうか?」「サイト全体のデザインや色調はどうか?」「どのようなコンテンツを掲載しているか?」「LPのコンテンツ数や長さはどうか?」「キャンペーンはどう異なるか?」といった観点で自社LPと競合他社のサイトを一つ一つ比較していきます。

こうした丁寧な分析を行うことで「競合ベージのどこが良いのか?」や「自社LPに足りないものは何か?」といったものが見えてきます。競合サイトの良いところを参考にしつつ、自社サイトに足りないものを補っていくことで、ユーザーにとって魅力的なLPに改善していくことが出来るわけです。

第三部 LPの具体的な打ち手とは

「現状の課題を把握する」という第1ステップから、次に「改善策(打ち手)を検討する」という第2段階に入ります。①のステップで見つけ出した課題に対してLPを修正していくわけですが、「ファーストビュー」「CTAボタン」「コンテンツ」「入力フォーム」の4つのセクションに分けて検討していくと効果的です。

・ファーストビュー

ファーストビューはそのページの顔となる大切なセクションです。ファーストビューがユーザーに響く良いものでなければ、LP上でどんなに良いことを書いていたとしても、読まれる前にユーザーは離脱してしまいます。すなわち、ファーストビューの改善はLPOを実施する上で真っ先に取り組むべき事項になります。ファーストビューの具体的な打ち手としては以下のようなものがあります。

・キャッチコピーを変更する(期待できる効果【離脱の減少】)
⇒「提供する商品やサービスに寄って悩みやニーズを解決できる」と端的に伝えてユーザーの興味を引くものに修正します。また、ペルソナに刺さるキャッチコピーになっているかも検討します。

・写真やイラストを変更する(期待できる効果【離脱の減少】)
⇒サービスや商品を想起させる写真・イラストとなっているかを検討します。

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例えば、
人物:男性と女性ではどちらが良いか?
商品:単品の方が良いのか、複数ある方が良いか?
サービス:人物と関連する製品どちらの方が良いか?
といった観点があります。

・レイアウト(写真やテキストの位置)を変更する(期待できる効果【離脱の減少】)
⇒レイアウトを変更するだけでユーザーの反応が変わる場合があります。他社LPなどを参考に魅力的なレイアウトを検討しましょう。

・訴求する要素を増やす・減らす(期待できる効果【離脱の減少】【コンバージョン率の向上】)
⇒代表的な要素としては「売上No1」「満足度〇〇%」などの権威情報や「キャンペーン」などのオファーがあります。これらの要素を追加することでユーザーの興味を引いて離脱を防ぎコンバージョン率を改善することができる場合があります。

・ユーザーがすぐにアクションを起こせるCTAボタンを設置する(期待できる効果【離脱の減少】【コンバージョン率の向上】)
⇒「すぐに購入したい」という意欲の高いユーザーを逃さないためにも、ファーストビューのすぐ下にコンバージョンに結びつく動線を配置することが望ましいです。設置していない場合は導入を検討しましょう。

・CTAボタン

CTAとは「Call To Action」の略で日本語では「行動喚起」と訳されます。CTAボタンとは「電話をかける」「フォームへ遷移する」「LINE友だち追加する」「購入する」などといったコンバージョンアクションを実行するボタンのことを指しています。

意外と軽視されがちなCTAボタンですが、このボタン一つでコンバージョンに結びつくかどうかが決まることも珍しくないため、改善改良を繰り返していくことが非常に重要です。CTAボタン周りだけでも数多くの打ち手が存在します。

・ボタンカラーを変更する(期待できる効果【コンバージョン率の向上】)
⇒LPにおいては緑が最も押されやすいとされていますが、「ページ全体のメインカラーと捕食関係にある色を選定する」「ボタンと認識しやすいカラーにする」という2つの観点で修正を検討すると良いでしょう。

・ボタンサイズを変更する(期待できる効果【コンバージョン率の向上】)
⇒ユーザーの年齢層が高めの場合、サイズは大きめの方が効果的です。また、スマホ版でのボタンの押しやすさにも注目して、押しにくい場合は大きくするなどデバイスに応じたボタンデザインを検討します。

・ボタンの装飾を変更する(期待できる効果【コンバージョン率の向上】)
⇒「ボタン感」がない場合は押されにくいので立体感をつけます。また、男性をターゲットとしたLPの場合は長方形のボタン、女性をターゲットとしている場合は丸みを帯びたボタンにした方が良いとされています。

・ボタンのテキストを変更する(期待できる効果【コンバージョン率の向上】)
⇒ユーザーにどのようなアクションを起こしてほしいかを端的に伝えられるものにする必要があります。例えば「資料請求」を実行するCTAボタンの場合でも、「資料請求」「資料をもらう」「〇〇の詳細が分かる資料をもらう」「〇〇の資料を請求する(無料)」など様々なパターンがあります。

・CTAボタンの種類を増やす・減らす(期待できる効果【コンバージョン率の向上】)
⇒CTAボタンの選択肢が少なすぎる(例えば電話のみ、メールのみ)などの場合、ユーザーがアクションをためらう場合もあるため、CVポイントを増やせないかを検討します。反対にCTAボタンの種類が多い場合、CTAボタンを減らすことでユーザーが次の行動に迷いが生じなくなるためCV率が上がる可能性があります。

・フローティングの位置や大きさを変える(期待できる効果【コンバージョン率の向上】)
⇒フローティングボタン(位置が固定されているボタンのこと)を「ページ上部」「ページ右側」「ページ下部」のどの位置に設置するかでユーザーのアクションが変化する可能性があります。ユーザーの目につく位置に配置されているか、ボタンが押しにくくないか、押しやす過ぎて誤タップが生じないか、といった観点で改善を検討します。

・コンテンツ

コンテンツの見直しは、ヒートマップのデータ・Google Analyticsのデータ・競合調査のデータを総合的に判断して、改善を加えていきます。主な打ち手は以下の5つになります。

・セクションを入れ替える(期待できる効果【離脱の減少】【熟読率の向上】)
⇒セクションの入れ替えは、「1.熟読率の高いセクションを前半に移動する」「2.熟読率の低いセクションを後半に移動する」という2つのパターンがあります。入れ替えを行う際には前後のセクションとの流れに注意して齟齬が生じないように気をつけてください。

・セクションの見出しを変更する(期待できる効果【離脱の減少】【熟読率の向上】)
⇒ペルソナの悩みや欲求を想定してキャッチコピーを考え直します。検索広告であればクエリを参考にするのも有効です。

・オファー(申込みの特典)を追加・変更する(期待できる効果【コンバージョン率の向上】)
⇒特典を用意することでユーザーのコンバージョンへの大きな動機づけになります。

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例えば、
無料オファー:無料サンプル、無料動画、無料PDF、初回無料、初月無料など
金額オファー:◯%OFF、◯%買取金額アップ
限定オファー:期間限定、数量限定
プラスオファー:もう一個ついてくる、もう一回サービス
保証オファー:全額返金保証
などが考えられます。

・コンテンツを追加する(期待できる効果【離脱の減少】【熟読率の向上】【コンバージョン率の向上】)
⇒どのようなコンテンツを追加するかは以下の分析の結果を踏まえる必要があります。
①競合分析の結果、他社LPと比較して不足しているコンテンツがあれば同じような項目を追加するか検討します。
②ヒートマップで熟読率が高いにも関わらず離脱が多い場合は、内容が難しかったり説明が分かりにくいことが想定されます。図を挿入したり、別のセクションで補足の説明を追加するなどして、伝わりやすい内容に見直しをしていきます。

・コンテンツを削除or圧縮する(期待できる効果【離脱の減少】)
⇒熟読率の低いセクションは削除することで離脱を減らすことが期待できますが、まずはそのセクションのキャッチやデザイン・写真などで改善が出来ないかを検証したほうが良いでしょう。また、写真が大きかったり、テキストが多い場合は圧縮できないかを検討します。

コンテンツ削除をする場合は、現状のページとコンテンツを外したページとでABテストを行うと無難です。

・入力フォーム

意外と見落とされがちですが、入力フォームを見直すことでコンバージョン率が劇的に改善することがあります。EFOツールと言われるシステムが各社からリリースされていますので、これらのシステムの導入を検討するのも一案です。主に以下のような打ち手が考えられます。

・入力項目を増やす(期待できる効果【コンバージョンの質の向上】)
⇒離脱を招く可能性がありますが、あえて項目を増やしてユーザーにふるいをかけることで、コンバージョンの質を高めることができます。

・入力項目を減らす(期待できる効果【離脱の減少】【コンバージョン率の向上】)
⇒入力項目が多いと入力が面倒になり離脱を招く恐れがあります。無駄な項目は極力減らしてフォーム送信までのハードルを下げることが大切になります。

・必須項目を減らす(期待できる効果【離脱の減少】【コンバージョン率の向上】)
⇒必須項目を任意の項目に変更することで離脱を減らすことが出来る場合があります。個人情報など心理的に抵抗感が生まれるような項目について見直しを検討されると良いかもしれません。

・エラー入力時の表示を見直す(期待できる効果【離脱の減少】【コンバージョン率の向上】)
⇒入力エラーの際にどのような挙動が生ずるかを検証してユーザーにとって不便な挙動になっていないかを確認します。

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例えば「入力エラーの後にエラー項目はわかりやすく表示されているか?」「入力エラーの原因がわかりやすく表示されているか?」「入力エラーの際に入力項目が全てクリアされてしまいもう一度入力が必要になっていないか。」などの観点で検証します。

・フォームデザインの縦幅を縮める(期待できる効果【離脱の減少】【コンバージョン率の向上】)
⇒同じ入力項目でも1列ごとの縦幅を短くすることでフォーム全体が短くなってユーザーの感じる負担が軽くなる場合があります。

・入力補助の機能の有無はどうか(期待できる効果【離脱の減少】【コンバージョン率の向上】)
⇒入力の補助機能(項目をクリックやタップすると予測変化のような形で候補が出る)は機能しているか、実装することができるかを検討します。

・デバイスによって入力のしやすさに差がないか(期待できる効果【離脱の減少】【コンバージョン率の向上】)
⇒デバイスによって入力がしにくい挙動になっていないか、特にスマホ版での挙動が問題ないかを一度試してみる。

・ボタンデザインを変更する(期待できる効果【離脱の減少】【コンバージョン率の向上】)
⇒入力後に次のステップに進むボタンは押しやすいか、ボタンに書かれているフレーズはどうかなどを検討します。

以上「ファーストビュー」「CTAボタン」「コンテンツ」「入力フォーム」4つのセクションに分けて打ち手を紹介させていただきました。自社の課題に応じて様々な打ち手を試していただきたいのですが、検証を行う上での注意点があります。

それは「セクションごとに改善すると決めた要素以外は変更しない」ということです。具体的には、変更を加える要素は1箇所に留める、ということです。なぜならば、複数箇所を同時に変更してしまうと、どの修正点が改善に寄与したのかを判断することができなくなるからです。

以上の点に注意をして、LPOを進めていってください。

第四部 LP改善のまとめ

LP改善の一通りの流れと打ち手についてご紹介させていただきました。現在のLPから成果の出るLPに生まれ変わらせるためには、
①現状の課題を把握する
②改善策(打ち手)を検討する
③打ち手をLPに実装・反映する
④効果検証を繰り返す
という4つのステップを高速で回していく必要があります。

そして課題を把握するために「自社サイトのパフォーマンスはどうか?」「他社サイトとの比較においてどうか?」という2つの観点で分析を行い、その後、見つかった課題に応じて「ファーストビュー」「CTAボタン」「コンテンツ」「入力フォーム」4つのセクションに分けて修正を加えていきます。

LPの改善は一朝一夕では実現しません。地道な試行錯誤を繰り返していった先に達成できるものになります。加えて、一度効果が改善したとしても、すぐに効果的でなくなることも珍しくありません。WEBマーケティングをしていく上で、常にPDCAを回し続ける必要があることを心に留めておいてください。

・STAR株式会社のLP制作サービスのご案内

最後になりますが、弊社STAR株式会社ではLP制作サービスを行っています。弊社は制作会社ではなく、WEBマーケティング会社ですので、LPやバナーを制作することをゴールとするのではなく、その先の目標・KPIの達成をゴールとしています。

LP制作と広告運用の会社を分けている企業をよくお見かけいたしますが弊社ではそれは推奨していません。なぜなら最前線で広告を運用している会社の方が日々の運用の中でエンドユーザーのニーズを敏感に感じ取っており、どのようなLPでどのような訴求の方が当たりそうかを把握しているからです。LP制作のご要望の際はぜひ一緒に広告運用もご検討ください。(詳細はこちら)

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北澤陽介

都市銀行での営業、社会保険労務士法人での中小企業のコンサルティングの経験を経てSTAR株式会社に入社。現在は年間約1億円規模のGoogle・Yahooリスティング広告やMeta広告などSNS広告の運用に携わる傍ら、WEB広告のインハウス化支援サービスの事業責任者も務める。

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