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【初心者向け】Meta広告 Advantage+セールスキャンペーンとは?ASCの基本から成果を出す活用法まで徹底解説
Meta広告を運用をしていて「もっと効率よく成果を出したい…」と考えている方に朗報です!
そんなあなたにぜひ知っていただきたいのが、Meta広告の進化系キャンペーン Advantage+セールスキャンペーン です! 以前は「Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)」と呼ばれていたこの機能は、 Metaの持つ強力なAIを活用し、最小限の手間で最大の広告効果を目指せる革新的な手法として注目 されています。
この記事では、Meta広告のAdvantage+セールスキャンペーン(旧ASC)について、その基本からメリット・デメリット、そして実際の運用で成果を出すための活用法まで、初心者の方にも分かりやすく解説します。
Advantage+セールスキャンペーン(旧ASC)って何?基本を知ろう
Advantage+セールスキャンペーンはAdvantageの進化形
Meta広告には、広告運用を自動化・効率化するための「Meta Advantage」というツールセットがあります。Advantage+セールスキャンペーンは、この「Meta Advantage」の中でも特に高度な自動化機能を備えた「Advantage+」シリーズの一つなんです。
通常のAdvantage機能が運用者が設定した一部を最適化するのに対し、Advantage+は広告作成から運用までの広範囲を自動で最適化してくれるのが大きな違いです。
Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)からの名称変更と進化
現在、 Advantage+セールスキャンペーン と呼ばれていますが、以前は「 Advantage+ショッピングキャンペーン 」、略して「ASC」として広く知られていました。 この名称変更は2025年2月頃に行われ、2025年6月頃までには完全に新しい名称に移行する予定 です。
なぜ名称が変わったのでしょうか?それは、「ショッピング」という言葉がEコマースを強く連想させるのに対し、「セールス」はより広範な「コンバージョン獲得」を意味するためです。つまり、Advantage+セールスキャンペーンは、ECサイトだけでなく、請求数アップや契約獲得など、ウェブサイト上での様々なコンバージョンを目的としたプロモーションに活用できることを明確にするための変更と言えます。
最新の機械学習で成果を最大化
Advantage+セールスキャンペーンの心臓部とも言えるのが、最新鋭の機械学習モデルです。 このモデルはMetaピクセルやコンバージョンAPIなどを通じて広告アカウントに蓄積された膨大なデータ(ユーザーデータ、コンバージョンデータ、広告インタラクションなど)を分析します。
その分析結果をもとに、「どんなユーザーがコンバージョンしやすいか」「どのクリエイティブが響くか」「どの配信面で成果が出やすいか」を予測し、リアルタイムで広告配信を最適化してくれるんです。これにより、運用者が手動で細かく設定するよりも、効率的にコンバージョンを獲得することが期待できます。
Advantage+セールスキャンペーンの設定方法
Advantage+セールスキャンペーンの設定は、非常にシンプルです。 Meta広告マネージャでキャンペーンを作成する際に、以下の3つの設定を「オン」にすることで、Advantage+の自動最適化機能が有効になります。これらの設定のいずれか一つでも「オフ」になっていると、Advantage+セールスキャンペーンとして機能しないため注意が必要です。
キャンペーン設定画面の右上には、Advantage+が正しく機能しているかどうかの表示が出るため、必ず確認しましょう。
「Advantage+予算」とは?
「Advantage+予算」をオンにすると、 キャンペーン全体で最も成果を最大化できる機会に予算が自動的に配分されます。例えば、一つのキャンペーン内に複数の広告セットがある場合(※)、MetaのAIがリアルタイムのパフォーマンスを判断し、成果の良い広告セットに優先的に予算を割り振ります。これにより、アカウント全体のパフォーマンスを効率的に向上させることが期待できます。
「Advantage+オーディエンス」とは?
「Advantage+オーディエンス」は、 Metaの高度なAIを活用して、キャンペーンにとって最適なオーディエンスを自動で見つけ出す機能 です。この設定をオンにすることで、これまで制約があった「エリア」「年齢」「性別」といった基本的なターゲティング設定が、Advantage+セールスキャンペーンでは大幅に緩和され、ほぼ自由に設定できるようになりました。これにより、AIによる最適化を活用しつつ、貴社のビジネスに合ったターゲット層にアプローチしやすくなっています。
※ただし、記事執筆時点(2025年4月現在)においては、言語設定を行いたい場合は「Advantage+オーディエンス」をオフにする必要がある点にご注意ください。
「Advantage+配置」とは?
「Advantage+配置」をオンにすると、Meta広告が配信可能な様々な配置(Facebook、Instagram、Audience Network、Messengerなど)の中から、キャンペーンの目標達成に最も効果的な場所をAIが自動的に判断し、広告を配信 してくれます。これにより、予算を最大限に活用し、より多くのコンバージョンに繋がる可能性が高いユーザーに広告を届けられるようになります。
※ただし、一般的にAudience Networkは他の配置と比較して配信面としての質が低いとされており、パフォーマンスに悪影響を与える可能性も指摘されています。そのため、必要に応じてAudience Networkの一部または全部を配信から除外しておくことを推奨します。具体的な除外設定の方法については、Meta広告ヘルプセンターをご参照ください。
*要注意*
なお、これまでAdvantage+ショッピングキャンペーンを運用していたアカウントは自動的にAdvantage+セールスキャンペーンに移行しますが、その過程で「Advantage+予算」「Advantage+オーディエンス」「Advantage+配置」がオフになり、Advantage+セールスキャンペーンが機能していないケースがあります!
当社のアカウントでも「Advantage+予算」がオフになっており、一時的にAdvantage+セールスキャンペーンが機能していないという事象がありました。今一度アカウントをチェックしてみましょう!
使う前に知っておきたい!メリットとデメリット
どんなに優れた機能にも、得意なことと苦手なことがあります。Advantage+セールスキャンペーンのメリットとデメリットをしっかり理解しておきましょう。
メリット:こんなに嬉しいポイントが!
デメリット:ここは注意が必要…
成果を出すためのAdvantage+セールスキャンペーン活用法
Advantage+セールスキャンペーンのメリットを最大限に活かし、デメリットを補うためには、いくつかのポイントを押さえることが重要です。
1. データ量が鍵!まずは十分なデータ確保
前述の通り、 週あたり50件のコンバージョンデータはAI学習の生命線 です。もし現状のコンバージョン数が少ない場合は、最終コンバージョンの手前に「マイクロコンバージョン(MCV)」を設定することを検討しましょう。例えば、商品詳細ページビュー、カートに追加、会員登録、お問い合わせフォームへのアクセスなど、最終目標に至るまでの重要な中間地点をMCVとして設定することで、AIに必要な学習データを補うことができます。
2. クリエイティブは量も質も!AIの選択肢を増やそう
Advantage+セールスキャンペーンでは、最大150本のクリエイティブを入稿できます。AIが最適な組み合わせを見つけ出すためには、このキャパシティを最大限に活用し、多様なクリエイティブアセットを大量に用意することが非常に効果的です。
静止画、動画(特にリールやストーリーズ向けの縦型)、カルーセル、ダイナミックプロダクト広告(DPA/Advantage+カタログ)など、様々なフォーマットを組み合わせましょう 。また、異なるメッセージングやデザイン、訴求ポイントを試したクリエイティブを用意することで、AIがユーザーごとに最適な広告を出し分ける精度を高めることができます。
3. 既存の高パフォーマンス広告を活用する
過去に運用した通常のコンバージョン目的キャンペーンで、高いパフォーマンスを発揮したクリエイティブはありませんか?Advantage+セールスキャンペーンでは、同じMetaピクセルを使用している既存キャンペーンから、成果の良い「おすすめの広告」をインポートして活用できます。ゼロからクリエイティブを作成するだけでなく、これまでの勝ちパターンを活かすのも賢い方法 です。
4. 学習期間を理解し、焦らない運用を
Advantage+セールスキャンペーンは、AIが学習を完了するまで一定の期間が必要です。目安として週に約50件のコンバージョンが必要であり、学習期間は数週間かかることもあります。この学習期間中に頻繁に大きな変更(予算の大幅な増減、主要クリエイティブの入れ替えなど)を行うと、AIの学習がリセットされてしまい、成果が出るのが遅れる可能性があります。 成果を急がず、AIに十分な学習期間を与えることが重要 です。
5. 既存キャンペーンとの並行運用も検討
Advantage+セールスキャンペーンは強力な自動化ツールですが、 従来のキャンペーンと並行して運用することをMeta社も推奨 しています。学習モデルが異なるため、並行運用することで、それぞれの強みを活かし、アカウント全体の成果最大化を目指せます。初期はAdvantage+セールスキャンペーンに全体の予算の10%~20%を割り当てて様子を見たり、慣れてきたら予算配分を増やしたりと、段階的に移行するのも良いでしょう。
6. 最新のUI変更と機能拡張に注目
MetaはAdvantage+セールスキャンペーンのUI変更を段階的に実施しており、2025年6月頃までには完全に移行する予定です。その他にも様々なアップデートが随時行われています。これらの最新情報を常にチェックし、新しい機能や変更点に慣れておくことが、今後の運用成功に繋がります。
まとめ
Meta広告のAdvantage+セールスキャンペーンは、最新の機械学習と高度な自動化により、運用工数を削減しながらコンバージョン最大化を目指せる強力なキャンペーンタイプです。Advantage+ショッピングキャンペーン(ASC)からの名称変更は、ECだけでなく幅広い「セールス」目的で活用できることを示しています。
効果的な活用には、AI学習のための十分なデータ量確保、量と質を両立させた多様なクリエイティブ、そしてAIに学習期間を与える忍耐強い運用が鍵となります。AIによる最適な配信は、これまでリーチできなかったユーザー層へのアプローチを可能にするなど、従来のキャンペーンにはないメリットをもたらします。
2025年6月の完全移行に向けて、Advantage+セールスキャンペーンはMeta広告運用の標準となっていく可能性が高いです。ぜひこの記事を参考に、 Advantage+セールスキャンペーンの活用にチャレンジしてみてください 。きっとあなたの広告運用が、より効率的に、そしてより高い成果へと繋がるはずです!
もし、Advantage+セールスキャンペーンの導入や運用に行き詰まりを感じたら、私たちプロの広告運用代理店にご相談ください。貴社のビジネスに最適なAdvantage+セールスキャンペーンの活用戦略をご提案し、成果最大化のお手伝いをさせていただきます。