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【Google広告・Yahoo広告】インプレッションシェアの考え方

Web広告で「インプレッションシェア」という言葉を聞いたことがあると思います。クリックやコンバージョンに関する数字にだけ目が行きがちですが、このインプレッションシェアも広告運用をしていく上で重要な指標になります。今回は、そのインプレッションシェアについて解説していきたいと思います。

1. インプレッションシェアとは

1.1 インプレッションシェアの仕組みと種類

インプレッションシェアは、広告が表示可能だった合計回数のうち、実際に自分の広告が表示された回数の割合を示す指標です。例えば、100回表示される機会があったとして、実際に表示されたのが50回だった場合、インプレッションシェアは50%となります。主にGoogle広告とYahoo広告で使用され、「検索広告(Googleはショッピング含む)」と「ディスプレイ広告」の両方で確認することができます。
また、検索広告ではインプレッションシェアの中に更に分類があります。

●検索広告のページ最上部インプレッションシェア
オーガニック検索結果ページの最上部に広告が表示された数を、ページ上部に表示可能だった広告の推定インプレッション数で割ったもの。
●検索広告のページ上部インプレッションシェア
オーガニック検索結果ページの上部に広告が表示された数を、ページ上部に表示可能だった広告の推定インプレッション数と比較したもの。

これらが高ければ高いほど、検索で表示されるときは上位表示されている割合が大きいということになります。

1.2 ショッピング広告の場合

Googleのショッピング広告の場合は、商品が同時に複数表示される仕組みであるため、広告表示された商品の中で、最も高いランクの商品に表示機会が割り当てられます。重複を避けるため、検索ごとに発生した最初のインプレッションのみがインプレッションシェアの計算の対象になります。そのインプレッションがページの最も目立つ位置で発生した場合、検索広告のページ最上部インプレッションシェアにもカウントされます。

補足:インプレッションシェアの各指標が出ていない場合は、下記の操作に従って表示させてください。
Google→画面右側「表示項目」をクリックし、「競合指標」を展開後、必要な項目を選択


Yahoo→画面左側「表示」をクリックし、展開後、必要な項目を選択

 

2. インプレッションシェアよりも気にするべき? 損失率について

広告を打つからには、このインプレッションシェアは100%を目指したいところですが、表示されない理由ももちろんあります。その「インプレッションシェアの損失率」について解説していきます。

2.1 インプレッションシェア損失率(予算)

管理画面上では「インプレッションシェア損失率(予算)」と表記され、この数字が大きいとGoogle広告では日予算の横に「予算による制限」と表示されることがあります。これは、本来表示されるはずだった広告が、日予算の設定やアカウントの残高が不足したことが原因で広告が表示されなくなった割合を示しています。つまり、「1日(24時間)の内予算が不足しているから広告が表示されていない時がある」ということです。
例えば、日予算を10,000円に設定していて、20時頃にそれをすべて使い切ってしまった場合、広告は日付が変わる前に停止してしまいます。これが、「予算による損失」となるわけです。1日も経たずに使い切ってしまうとなると、「適切なユーザーに適切なタイミングに届いていない」ことにつながります。20時に使い切ってしまった場合でいうと、22時にコンバージョンにつながるはずだったユーザーに広告が表示されないということです。それでは、どのように解消すればいいでしょうか。

解消法① 日予算を増やす

1つ目は簡単です。予算不足で損失を招いているなら、予算を増やせば解決します。特に、目標が達成できているのに予算の損失を出している場合は、この方法が最適です。適切な予算に増額すれば、目標の獲得単価やROAS(広告費用対効果)を維持したまま獲得数や売上を伸ばせることになります。

解消法② 入札を下げる

予算を使いすぎているなら、それを減らせば解決します。つまり、必要のないキーワードやセグメント、広告グループの入札を下げたり停止したりして、予算の無駄使いをやめればいいのです。広告の予算が限られている場合はこちらの方法が最適ですが、懸念点もあります。例えば入札を下げたら、表示される機会も少なるかもしれません。そうなると、獲得する機会も失われ、獲得率に影響が出る可能性もあります。入札を下げるのにも限界があるので、「今の広告費が、自社のサービスの入札の相場と比較して適切なのか」ということは考える必要があります。

2.2 インプレッションシェア損失率(ランク)

これは、「広告ランク」が低く、競合他社とのオークションに負けて表示されなかった広告の割合です。予算の損失が多い場合は表示されないこともあります。広告ランクとは広告の品質のことで、ページ上でどの広告をどの位置に表示するかを決める数値です。主に「入札単価」「広告とランディングページの品質」「ユーザーが検索に至った背景」「オークションにおける競争力」「広告表示オプションやその他の広告フォーマットの効果」「広告ランクの下限値」といった6つの要素から算出されます。高品質な広告ほど広告ランクが上昇する仕組みで、この広告ランクが低すぎれば、そもそも広告掲載の資格自体が与えられない場合もあります。

参考:広告ランクについて

解消法① 入札単価を上げる

一番手っ取り早い方法ですが、クリック単価が上昇してしまいます。
ただ、他の要素はすぐに改善しようとしても難しいため、まず対策するのは入札単価から始めることが多いです。獲得したい・できているキーワードのインプレッションシェアが低い場合は、そのキーワードにちゃんと予算を使えていないことにつながるので、いずれにしても入札を上げた方がいいでしょう。その時は、予算の損失が出ないように他のキーワードの入札を下げましょう。

解消法② 広告文やオプションを見直す

こちらも比較的早く取り掛かれる方法です。広告文や広告表示オプションは十分に登録されているか、キーワードやランディングページと関連性はあるか、ユーザーにとって有益なものになっているか。満たしていな部分はないか、一度確認してみましょう。

解消法③ 遷移先を見直す

こちらは一番時間がかかりますが、定期的に見直した方がいい部分です。そもそもサイトやランディングページがユーザーにとって有益ではないと判断されてしまうと、広告ランクは上がりにくいです。読み込みが遅くないか、情報がわかりにくくないか、広告としてポリシーに違反していないかなど、基本的な部分はもちろん、ヒートマップなどを使用してサイトやLPの分析・改善を行うことで解消される可能性があります。遷移先の改善は獲得率の改善に直結するする部分でもあるので、時間はかかっても積極的に行っていった方がいいでしょう。

 

3 インプレッションシェアをどのように活用するか

それでは、インプレッションシェアを100%にするにはどうすればいいのでしょうか。はっきり書きますが、システム上、指名キーワード以外でインプレッションシェアを100%にするのはほぼ不可能です。そもそも、あらゆる広告主の広告が表示されるようにシステムが組まれているため、どれだけ品質で勝っていようと同じキーワードで出している限り100%にはなりません。
指名キーワードは商標の登録があったり、競合他社が出しても広告ランクで負けることがほとんどなかったりするので、その指名キーワードによっては100%を目指せますし、むしろ目指すべきであるといえます。指名以外のキーワードに関しては、損失率を解消していくことで100%に近づけていくことができます。
また、インプレッションシェアを上げようとすると、どうしても入札単価は上げることが多くなります。そのため、広告の目的によって活用方法を考える必要があるでしょう。

例①獲得単価・ROASが目標である場合

インプレッションシェアを上げようとして入札単価を上げるなら、キーワードごとにパフォーマンスを確認して調整しましょう。キーワードごとに見て獲得単価・ROASが上回っていて、インプレッションシェアに伸びしろがあるなら入札を強めることによって更に獲得が期待できます。しかし、目標を達成していない場合は悪化につながる可能性もあるので、強める場合は慎重に行いましょう。

例②クリック単価が目標である場合

クリック単価が目標の場合は、なるべく安い単価で流入を増やしていくことが基本になると思います。そのため、考え方は①の時と同じです。流入を増やしたいキーワードが目標より安い平均クリック単価の場合は、まだ余裕があるので入札を強めてインプレッションシェアを高めてもいいでしょう。

例③インプレッションシェアを高めることが目標の場合

潤沢に予算がある場合を除いて、基本的には一番インプレッションシェアを取りたいキーワードに狙いを絞り、入札強めていくのがいいでしょう。また、インプレッションシェアを目的にした自動入札もありますので、そちらを活用していくのも1つの手だと思います。

いずれにしても、「インプレッションシェア」という指標が一体何を表しているのかをしっかりと理解した上で、どのように運用していくか、付き合っていくのかを考えることが大切になってくるでしょう。
今までこの指標を気にしていなかった方は、ぜひこの機会に確認してみてください。

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松村和門

パッケージ印刷会社の営業、広告写真スタジオのレタッチャーを経てWebマーケティングのharunohiに入社。リスティング広告をメインに運用。

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